#6 事業計画1
#6 事業計画1

#6 事業計画1

向き合って下さる税理士さんの気持ちに救われながら、次に新しい場所でどの様にしていきたいかをお伝えすることになった。
「どんな事業を計画されていますか?」
事業というと、途端に尻込みしてしまうけれど、漠然としつつも、真鶴に移り住んでから描いてきたこと、こんな場所があればいいな。と暮らしながら夢みてきたこと・・。

ないものは自分たちが作っていけたらという思いを資料として準備していたので、目を通して頂いた。

資料は
「思い」(夢の概要)
「段取り」(準備からオープン後のスケジュール)
「数字」(どの様に運営し売上をだすか)
を、現実的なものとして、作成をしてみた。
これは、以前チャレンジした住宅ローン申請時に学んだこと。

目を通して頂くと、「とてもよくできていますよ。公庫への申請にこのまま使えそうですね」と言って頂いた。
一点だけ、売上計画の内容は売上額だけでなく、粗利でいいので 原価も含めた数字を出しておきましょう。とアドバイス下さった。

頂いた宿題は、アトリエに戻ってすぐとりかかることに。

原価かぁ・・
今まで、服を作り売値を決める時に自分たちの作業工賃のようなものを あまり考えずに来てしまった。
以前、作業時間数と売値のバランスを計算してみたら、時給換算にすると500円にも満たなく、あ、それでいっこうに貯金もできないんだね。と ふがいない自分たちを大笑いしたことがある。

融資をしてもらうことは当然ながら毎月返済をしていくのだから、自分たちの最低限の暮らしを守りつつ返済分の余力を持たねばならない・・
この点、新しくお店を持つことで、どれだけの余力を持てるか、理想の数字と現実の狭間を見極めて、少しは未来の自分たちに夢を託し、売上計画の数字を出してみることにした。

以前の住宅ローン申請での失敗は、何か心の持ち様として “”無理なく””ということばかり考えてしまい、現状のわずかな延長で数字を出してしまったことだった。
今思いだしても 恥ずかしくてたまらなくなるほどのお子ちゃまの資料..。

机上の空論で出せる数字とはいえ、実際に返済できなければ運営はままならない。
そこはしっかり自分たちを見つめ直す必要もある。

この時間は、私達を「自営業者」として、成長させてくれたのではないだろうか・・。
でも、きっと、普通に皆がやっていることなんですね。
またまたかっこ悪いことよ・・

一週間後、再度資料を見て頂くべく、会計事務所を訪れた。


#0 記録に際して